2015年07月10日

初期ポエム集

投稿日2008年 04月27日 12時08分
幼い頃から書いてたポエムを推敲して「小説家になろう」へ掲載してました
ポエムソングのフレーズにつながるポエムもありますねー


 勇気

待つことに疲れたら、歩きさっていいんだよ
ただひとつ覚えていて欲しい、きみには求めてきたのがあるはず
心の叫びを聴いてごらん
なにか意味不明でもいいんだよ
きみが聴く心の叫びは力強い、それが勇気というものさ

信じられないのなら、信じなくていいんだよ
ただひとつ思いだして欲しい、きみには信じたいものがあるはず
心の瞳を広げてごらん
なにかが見えなくてもいいんだよ
きみが広げる心の瞳は煌いている、それが勇気というものさ

だれも愛せないなら、愛さなくていいんだよ
ただひとつ忘れないで欲しい、きみも愛されたい思いがあるはず 
心の扉を開けてごらん
なにかへんな感じでもいいんだよ
きみが開ける心の扉は温かい、それが勇気というものさ



  飽きちゃった

心くすぐる優しい口調だけれど でも要らないさ
いつも他人の目気にしてる 心寒そうな優等生
もう飽きちゃった

頭くすぐる話をする人だけれど でも要らないさ
薄っぺらな知識ひけらかし 知らないことにはノータッチ
もう飽きちゃった


身勝手なとこがなぜかくすぐるけど でも要らないさ
流行で変わる自己主張 ただのわがまま三歳児
もう飽きちゃった

またまたみつけた恋人候補 でも要らないさ
カップ麺三分待てないなんて 飽きっぽいにもほどがある
そう言われちゃった

もう、もう
もう、もう、もう
もぉぉ飽きるのにも
飽きちゃった



  聴いてるよ

たとえばさ、君の荷物をぼくが持ってあげても、君の心は軽くならないかもしれない
だけれどさ、ぼくの言葉が君に届かなくても、ぼくの心は軽くなる
だからね、聴いているからね
君の心の声を
ずっとだよ
ずーっと



  猫雨

雨だね
傘を買ったよ
君に逢うため
君の来ない雨のバス停に 猫が雨宿り
ひとりぼっちなんだ
猫もさみしいかな
雨 だから ね
 
 
  ペガサス

水平線がため息ついた
「早いお帰りだね」
「もう秋だしね」
大きな太陽もあくびひとつ
変われないのは 寂しいね
変わらないのは 嬉しいね
ちょっと変だけれど
ほら 一番星
やがて訪れる星の世界
今日はペガサスに乗って銀河めぐり
いつまでも残る 思い出の旅
  

  虹

虹を追いかけていたんだね でも
虹は近づくと見えないよ
おかしいね
だから とまどうのさ
何苦(ナンクル)ないから 瞳をひろげてごらん
君の希望を乗せた明日が
東の空に 今のぼる  



  ヘッドライト

つらなるつらなる ヘッドライト
それぞれの人生 照らして連なる
つらなるつらなる テールランプ
それぞれの懺悔 置き去りにして連なる
赤信号
輝くヘッドライト
去りゆくテールランプ
それぞれの思いが残したかけら
抱きしめて渡る
希望への横断歩道



  夜空
淡いところは なお淡く
濃いところは なお濃く
偲べるときに偲べ
君の面影が 消えぬまに
アンタレスの赤は サソリのハート
いつも恋する運命(さだめ)の星
まただれか心燃えさせるまで
偲べ あの星のように



  ぼうとする

ぼう としている  外は冷たい雨
ただ ぼうとしている
雨煙りの向こう  なだらかな丘
逢うべき人が住んでいる
でも
ぼう としている
休日のの雨
外へ出たくないのです


  十一月の雨

ノーベンバー 降りしきる雨
寂しい小道の小さな花は  うなだれて咲いていた
冷たさに茎が震え
葉っぱを切なく揺らせて  咲いていた
空は重く暗い  だけれど
咲いているのです
十一月の花
君の笑顔がまぶしい



  夏休み

長かったね 夏休み
君に会えない時間
短かったね 夏休み
海にも行けずに終わる
もう関係ないさ 夏休み
置き去りにした青春の かけらは
まだ輝くけれど


  少女と花

青信号を待つと アスファルトから赤い花
みんなの心は和みました しかし
小さい子供が前に出て 花をむしりとったのです
みんなは嫌な気分になりました
人間の優しさを教えようと 小母さんが
小さい子供を追いかけます でも
子供はすぐに立ちどまり 道の片隅に赤い花を置きました
なんとそこには
車に轢かれた猫がかたまってました
小母さんにはそれも見えません


  嵐

どしゃぶりさ 嵐
傘も突き破る
不器用なやつだよ なにが欲しい
乱暴なやつだよ みんな持って行くね
七月の嵐 なにを残す
通り過ぎた君のお土産か
忘れかけてた静かさが
心に染みる



  君はだれ

椰子の葉揺らせ 白い雲誘い
君は現れる たそがれ前
青い海と空 赤く染めかわり
隠す照れた頬 そっと撫でる
君はだれ 気まぐれな春の風
それとも



  さみだれ

さみだれが来れば
頬に雨しぶき
雨けむり揺れて 君の笑顔
まやかしの恋か
それは蜃気楼さ
さみだれが来れば 君をおもう
さみだれが去れば
海に友達と
夏風もかおる 君の島へ



  珊瑚礁

空は青 遠くかすむ
それはかなしい色
誘われて朝十時
東シナ海の空は晴れていた
前を見てごらん 君が言う
珊瑚礁は淡く濃く 水平線へ続く
海も青だけじゃないよ 君は言う
水平線のかなたまで行こう



  ビーチにて

もう夏だよ
海で遊ぶ声に 波音も消されるだろう
またひとつ 恋が芽生える予感
陽射しの下で華やぐ季節
もう夏だよ
浜辺のカニは ゆううつかな



  愛なんて知らない

逢いたくない 忘れられない
忘れたはずなのに 思いだす
悪いのはお互い様さ 許せるよ
いまならわかる
遠い昔の恋 まだ幼かった
それが 愛 だと知らなかった



  見えない

何が欲しいと君は 
持っているモノを大切そうに眺める
欲しいのはこれだね
渡されたモノは 見えないよ
欲しかったのは何?
あれだったのかな
君を失って
渡されたモノに気付きました



  心の声

百合の球根が 乾いた土の中
水をやると 芽生えたばかりの球根は
西日で宝石みたいに 滴が輝く
これから病院だよ
心で話しかけても百合は答えてくれません
君も 話せないんだ
独りだよと心で呟いて 背を向ける
ありがとう…… 君は元気になれるから
耳に聞こえないけれど
心に響きました



  迷い子

見上げると三番星
月旅行を夢見てたのは 遠い前のこと
遠い峰に夕焼けの名残
外国生活を思ったのもいつのことだったか
暮れかけた目の前に すすきが葉をのばす
もう未来は考えない
「なにも無いから」
うつむいた足元に砂利が敷かれている
ここが道なんだ
そうだよ
向こうへ歩けば良い


  自由

夢を見られたのは あなたがいたから
満たされた昨日も あなたがいたから
明日を思うことも あなたがいたから
自由を喜ぶ今日は あなたがいないから



  やすらぎ

歩き疲れても また遠回り
温もりの腕にも 背を向けた
夢をつかむのに不器用なのさ
それでもみつけたよ
君を
この街にいたんだね



  五月の雨

軒先で雨に打たれて うなだれる鯉のぼり
せっかくの休み 残念だね
ちゃぶ台にサンドイッチ
今日はどこにも行きません
せっかくの休み 茶の間でいただきます
鯉のぼりが笑って言った
家族で揃うのは久しぶり



  晴れたら

おもいきりパタパタさせて 母はシャツを干す
縁側で見ていると 若夏の空が微笑んでいた
ベランダでパタパタさせて、ハンカチを広げると
若夏の匂いが 故郷の匂い運んでくる
次の休みには会いに行こう
母の住むあの町
洒落た造りの 老人ホーム



  きっかけ

 出会ったときから 別れの歌を口ずさんでいたね
カラオケも着メロも

 口がうまくて、笑わせ上手
でも 欲しいひとことは言わなかったね
離れた心でいま 何を歌うつもり

 もう 別れの歌はいらないさ
これで終わりだね と
さよなら言わせる きっかけの
マジなひとこと欲しいだけ


Posted by 春緒うるま at 08:28